2008年11月16日
第9回麻酔科学ウィンターセミナーin富良野
第9回麻酔科学ウィンターセミナーが、2009年2月6日(金)〜2月8日(日)に富良野で開催されます。今年から当番幹事制になり、今回は旭川医大の主幹です。旭川医大といえば今、旬のテレビドラマ『風のガーデン』の監修で知られています。数年前の臨床麻酔学会の会期中に旭山動物園の視察ツアーを敢行した会長が、今回もやってくれました。『風のガーデン』のロケ地富良野での開催です。また、『風のガーデン』の演出家の特別講演が予定されています。さらに、TEEの大家であるコンスタット先生の特別講演も予定されており、今回のウィンターセミナーは期待度大です。ということで管理人は、すでに宿泊、飛行機とも確保しました。
すでに北海道では雪が降ったとのことで、今シーズンはウィンタースポーツも期待できます。会期中はスノースポーツのトップシーズンで富良野となれば、スキーヤーやスノボーダーにとっては最高のコンディションでしょう。ぜひ、一緒に参加しましょう。旭山動物園や富良野塾の公演もいいでしょう。今年から、会場である新富良野プリンスにオープンする温泉施設もあります。
今年の、ウィンターセミナーのホームページは、力が入っています。コラムは、いい感じのブログ風になっています。黒木メイサさんが絶賛していたという"支那虎"に行ってみたいものです。ところで、このブログに登場するYさん(支那虎に行ってきた)って誰?
2008年11月14日
修羅場る(しゅらばる)
"しゅらばる"と読む。修羅場を辞書でひくと「戦いや争いが激しい場所」が転じて「戦いの激しい場所や血なまぐさいことが行われる場所」を言うようになった。管理人の関連する領域では、手術中に麻酔科医が、あわただしく処置に追われ、休む間もなく輸血や薬剤を準備し投与を継続しなければならないような状況をさす。生死を分かつ状況と言ってもいいかもしれない。麻酔科医が処置の手を止めれば、死んでしまう状況ともいえる。
この修羅場った状況で、いかに冷静さを保って処置を続け、的確な指示が出せるかが、麻酔科医の実力だと思っている(修羅場ったときに、本当の麻酔科医の姿が見られます)。
先日、他科のポリクリ(手術見学)で廻っていた学生が、修羅場って処置をする麻酔科医をずっと観察していた。手術見学はそっちのけで。。。その麻酔科医は、学生の視線には気づいていない様子だったが、管理人はうれしく思った。
2008年11月 6日
3分間砂時計GET
本日、ようやく3分間砂時計をGETした(ちょっと遅い?)。Y社の方曰く「なかなかつかまらなかった」とのことで、管理人に手渡すのが遅れたそうだ。この砂時計、AP通信で9月に話題になっていたものである。SATチームの管理人であるが、こういったアナログ的なものも意外に好きである。さて、この砂時計レミフェンタの半減期を計れということである。Ap通信にもかかれているが、レミフェンタニルは投与し続けても、CSHTがほとんど変化しない(3分)ため、OFFにしてから血中濃度が半分になるまでの時間が、3分計で計れるのである。現在、0.3μg/kg/min(定常状態)で投与していたとしよう。現在の予測血中濃度は、0.3×25=7.5ng/ml程度である。ここで、offにしたとすると、半分の3.75ng/mlになるのに3分、その半分の1.875ng/mlになるのにさらに3分、その半分の0.9375ng/mlになるのに3分とすると9分で1ng/mlを切る計算である。
また、導入時のレミフェンタニルを0.5μg/kg/minで開始、砂時計スタート、3分後に0.25μg/kg/minに減量すると、6ng/mlになるというシミュレーションがある(電脳麻酔ブログ:ヤンセン砂時計の使い方)。このタイミングを計ることができるのである。ストップウオッチでもよいのであるが、砂時計がおちるまでというのがせせこましくない。ストップウオッチだと競技のようで管理人は好きではない。今時はやるもの。それは砂時計である。
麻酔を失敗する
「手術を失敗する」という言葉はよく聞くが、「麻酔を失敗する」というのはあまり聞かない。しかし、手術に関しても上手/下手(じょうずへた)が問題になるのだから、死ななければよいという時代ではない。麻酔に関しても同様である。麻酔も上手/下手が問題になっているのである。とすれば、管理人はこれまで「麻酔を失敗する」という概念はなかったが、「麻酔を失敗する」という言葉を積極的に使っても良さそうである。麻酔科医には、常に麻酔は成功することを要求されている。「Failure is not an option」である。
実は、この「麻酔を失敗する」という話題は、日本麻酔科学会が本日発表した「「歯科医師による医科麻酔」に対する日本麻酔科学会の見解」の中に使われている言葉である。たしかに、下手な医師がやれば「麻酔は失敗する」のである。
2008年11月 4日
GasMan V4発売開始
GasManのバージョン4の注文が始まっている。FAXで注文するようだ。が、ちょっと心配なのは文面が3.1の時のままで、Mac OSXのクラシックモードで動くとか、Windows2000またはNTのライセンスとかいうところである。
個人ユーザーは$345+送料$35で入手が可能。
2008年10月31日
風のガーデンの院長室の謎
風のガーデンの第3話に院長室で検事と院長、白鳥先生の会話するシーンが登場する。そこに登場する書籍は、なんと麻酔科関連の書籍である。院長は酔科医でないはずだが。。。
ミラーの麻酔科学(日本語版)、MGH麻酔の手引き(日本語版)などである。心臓血管麻酔マニュアルもあるが、管理人の著書はおいていないようである。雑誌棚には、なんとLiSAがおいてある。それに引き替え、白鳥先生の准教授室にはあまり麻酔科関連の書籍がなく、目立つのはイミダスであったりする。また、なにげにおいてあるのはLiSAである。
二神氏の個室にあるモニターはPHILIPSの生体情報モニターIntelliVue MP40またはMP50であるというのもわかった。このドラマ、医療監修に麻酔科の大御所が2名もついているだけあって、これまでの医療系のドラマのどれよりもホントらしい。それに引き替え、比較しては問題があるかもしれないが、火曜日に同じフジテレビ系列で放送されている"チーム・バチスタの栄光"は、医療監修があやしい。ウソっぽいのだ。少しシビアかもしれないが、こちらはもう少しまともに医療監修をやってほしかった。
2008年10月27日
Failure is not an option
"Failure is not an option"というのは、アポロ13号が月に向かう途中で事故をおこしたため、月着陸を断念し、奇跡の生還を果たしたときに言われた名言である。「失敗というオプションはない」というのは「失敗は許されない」という確固たる信念を謳った名文句と言われている。
この名文句を書いたマグネットを管理人は2個、麻酔科控え室の出口のドアにつけてみた。控え室から手術室に向かうときに心に刻む言葉である。
麻酔に失敗は許されない。麻酔科医にとっては、まさに「Failure is not an option」である。
これに、気づいてくれる麻酔科医はどのくらいいるだろうか。今後、この名文句を麻酔科で流行らせたい。
■Failure Is Not an Option: Mission Control from Mercury to Apollo 13 and Beyond
2008年10月23日
GasMan V4
これもASAで仕入れた話題。以前に紹介した、吸入麻酔薬のシミュレータGasManの新バージョンが2008年11月に正式なバージョンとして発売されることになった。
現バージョンは3.1で新バージョンは4である。間違って注文しないように!まだWEBではアナウンスがない。
風のガーデン第1話の登場人物の謎
以前に風のガーデンの第1話でエコーを操作しているのが、A医大のS先生ではないかと書いたのですが、違っていたようです。本人に確認しました。同じ場面で、本物の麻酔科医が一瞬、映るのですがマスクをしていて誰だかよくわかりません。ビデオを止めてみると何となくわかるような気がします。ヒントは中井貴一が「ご苦労様です。○○先生」というところです。これは、本名を言っているそうです。N医大の有名な先生の名前を呼びますので、もう一度じっと見てみるとわかるのではないかとおもいます。
i-gel
ASAに参加しています。そこでみつけた、LMAを駆逐するかもしれない気道確保のデバイスです。名前はi-gel(アイジェル)です。パキスタン人が作ったそうです。
これはすごいです。形状はLMAに似ていますが喉頭をシールする部分はゲル状の物質(シリコンより柔らかくひっぱってもちぎれない)でできていて、カフがない構造です。カフがなくてもフィットします。シャフトの部分はしっかりしていて、かまれてもちぎれません。おれても閉塞せず、陽圧換気時にも29cmH2Oの圧でも漏れません。prosealの様に胃管(細め)の挿入口もついています。極めつけは、通常のチューブ(7.0ぐらい?)が挿管できます。
挿入は簡単でLMAの様なテクニックは必要ありません。パキスタンでは学生が5秒で挿入するそうです。
米国で$19で販売されています。たぶんLMAより安いですが、日本に輸入して代理店を通すといくらになりますやら。
日本ではアコマが販売する予定のようです。
2008年10月13日
風のガーデンの出演者
風のガーデンの視聴率が20%を超えていたようだ。倉本聰さん+緒形拳さん追悼+中井貴一さん効果だろうか。
以前に、倉本聰さんがドラマはもうやらないといったのも記憶に新しい。
ドラマの展開は予想通りだが、麻酔科医の中井貴一さんの演技がすばらしく、ビデオを3回ほどみてしまった。使えるセリフもいろいろ見つけた。"いたいいたいいたい、いたくな~い"、"麻酔科医はパイロットとおなじ。離陸と着陸の時だけ頼りにされて、それ以外はあまり記憶にものぼらない?"などである。
さて、このドラマの中で、出演者のことが気になった。シーンがあまりにリアルで、動きもスムーズ。特に、医療行為のシーンは本物の画像を使っているのではという気がした。特に、救急車が搬入されてエコーをするシーン。エコーを操作している助手の先生の動きがあまりによい。とても役者さんがやっているとは思えない。A医大のS先生(○○ードマスター)にそっくりなシルエットなのだがいかがだろうか。そのときの看護師の動きもあなどれない。中井貴一さんの喉頭鏡の握りは、すばらしい。本人だとすれば、非常にカンがいい。麻酔科医としてスカウトしたいぐらいである。
また、霞ヶ関病院の外科の執刀医の先生は、セリフが役者らしくない。本物の外科医ではないだろうか。病棟のシーンはセットに違いないが、手術室のシーンはどこ?A医大?
モニターはS/5、麻酔器もGE(アバンスかエイシス)、経食道心エコーはPhilips、自動麻酔記録はGEだったような気がする。
2008年10月 4日
1月の連休に大型エキスパートセミナーin Hiroshima企画
2009年1月10日(土)に、麻酔科エキスパートセミナーin Hiroshimaでは、3本立てのエキスパートセミナーを予定している。詳細は11月頃にアップする予定であるが、充実した企画にする予定である。昼前後から始める予定であるが、夜も何か企画を用意するつもりである。
「広島にお好み焼きを食べにくるついでにセミナーに参加しませんか?」がキャッチフレーズである。セミナーは無料である。
ちなみに、同じ時期に北海道ではエコーセミナーが開催される(参加費を見て驚いた)が、決してわざと日程をぶつけたわけではない。参加者はオーバーラップしないだろうという予測である。
2008年9月29日
第5回JB-POT受験記
永竜澪紗恭 先生よりいただきました。
第5回JB-POT受験記です。
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私と同じくリベンジ常連者はどのくらいいるのだろうか.あまりいなさそうだ.
来年は更新者が大挙して受験するだろうから気分的には今回クリアしたいが..
ビデオ30題45問,昼食休憩60分,筆記120分80問.
今回から1人1台モニターが配置されました.斜めからみるよりやはり快適ですね.さて,ビデオ問題で今さらながら確信したのは,答えを選ぶのに時間がかかったときは次の問題にずれこまないことです.以降の問題で早く解き終わったときに戻って答えを選ぶのが良いです.そうでないと設問がじゅうぶんに読めないままビデオが流れると着眼点がしぼれません.ビデオが流れる前に設問から想像されるビデオ画像を予想イラストしてみるのも結構良い作戦かも.昼の弁当は少なくて近くのコンビニでホット飲料と肉まんを足しました.午後の筆記では,基礎で時間をくわないように.原理に詳しい成書を相当読み込んで理解を深めておかないとスラスラとは解けないのだと想像します.臨床問題では,心筋症と心膜炎に対する吸気の影響,収縮能と拡張能を規定するファクター,右室の容量負荷と圧負荷について,理解を深める必要を感じました.今回も筆記が難しかった.ビデオで75ポイント,筆記で45ポイント,総合60%でギリギリクリアしたいがきびしいね.
-------------------ここまで、、転載
■過去のJB-POT受験記など(msanuki.orgからのリンク)
管理人は2年前にJB-POTに合格したのですが、有効期限は5年、あと3年後までには再受験しなければなりません。今、過去の受験記を読み返してみると、、いろいろ思い出します。
特に、合格通知が届いたのは、管理人がTIVAで手術を受けた当日でした。
■永竜澪紗恭 先生は、昔からの戦う麻酔科医の仲間です。熱い麻酔科医の仲間が全国にいることを誇りに思います。
それから、管理人の世代の麻酔科医にJB-POTを受験して欲しいです。途中でJB-POTに合格するのをあきらめた先生方、ぜひ、来年はお願いします。
40代以降の先生には
難しいものから順に
JB-POT>麻酔科専門医試験>医師国家試験
でしょうか。
20代-30代前半では
JB-POT=麻酔科専門医試験>医師国家試験
かもしれません
2008年9月26日
エコーガイド下中心静脈穿刺
少し前に、麻酔ディスカッションリストで問題になっていたエコーガイド下中心静脈穿刺である。電脳麻酔ブログでもちょっとディスカッションになっている。管理人の意見は、エコーガイドですれば合併症は少なくなるかもしれないが、やはりこれまで同様のトレーニングが必要であると思う。中心静脈穿刺時の感触を大事にしなければ、見ながらやっても合併症を起こす可能性はある。エコーガード下で特にリアルタイム穿刺になると、両手使いになる上にエコーの特性を知っていなければならない。針が進んでくるのがエコーで必ず見えるわけではなく周りの組織が押しつぶされるのをメルクマールにして針を進める必要がある。さらに、アーチファクトについての理解も必要である。これらを考えると、初心者がすぐにできるというものではなく、十分に中心静脈穿刺ができるようになった人たちが、さらに確率を上げる(合併症の確率を下げる)ために利用するのがよいのではないかと思う。リアルタイム穿刺でなくて、観察だけであれば誰がやっても合併症起こさない(通常は)。いずれにしろ、一人で中心静脈穿刺ができない人がエコーを使ったからと言って中心静脈穿刺ができるようになるものではない。きちんとした指導者の下で学ぶ必要があるのだ。
※麻酔ディスカッションリストとは麻酔科のメーリングリストです。登録をすればディスカッションに参加できます。
2008年9月25日
SATチーム員募集中
SATチーム員を大募集中である。今後の麻酔科医は、新しいものにどんどん慣れていく必要がある。「あれは、難しいからいや、これは、めんどくさいからいや」などと言っていては、新世代の麻酔科医にはなれない。そこで、どんな新しい技術やどんな新しい機器が出ても,"物怖じ(ものおじ)"しない麻酔科医を養成します。SATチームはそんなチームです。
特に、初期研修医で麻酔科に興味のある先生がた、ご応募をお持ちしています。まずは、見学にどうぞ。こちらに、見学のお申し込みをお願いします。
SATの略は何かって?以下から選んでみて。
(1)Sanuki Anesthesia Technology
(2)Super Anesthesia Training
(3)Super Anesthesiologist's Trainers
(4)Sugoi Anesthesia Teaching
(5)Sekaino Analog Technique
(6)Superior Anesthesia Technicians
(7)上記のどれでもない
2008年9月21日
スーパー麻酔科医
今、麻酔ディスカッションリストで、「スーパー麻酔科医」が話題になっている。「スーパー外科医」が、マンガやテレビドラマでは取り上げられるのに、どうして「スーパー麻酔科医」は取り上げられないか ?なぜ、麻酔科医は「麻酔科医」と一くくりで、外科医の場合は名人だけをとりあげるのかという疑問が話題になっています。
スーパー外科医は絵になりやすいけれども、スーパー麻酔科医は描きにくい、そもそも、どんなのを「スーパー麻酔科医」と定義するかということが一般人にはわかりにくい。もしかすると、麻酔科医の中にもわかっていない方がいるかもしれません。「スーパー外科医」は、俺はスーパー外科医だ!あるいは、カリスマ外科医だ!という自負を持っている方がいるでしょう。確実にいます。
しかし、「スーパー麻酔科医」の一般人に理解できるイメージがない以上、俺はスーパー麻酔科医だと宣言できる人もいなければ、まわりもスーパー麻酔科医を見つけることはできないのかもしれません。
そこで、管理人は「スーパー麻酔科医」のイメージを提案します。
「スーパー麻酔科医」とは
(1)どんな状況でも騒がない(冷静沈着)
(2)麻酔に関する手技はしらっとおわっている(かつ合併症を起こさない)
(3)麻酔導入や維持、覚醒に不安がない(きちんと時間通りに、理論的かつスマートに、先手の麻酔が実践できる)。もちろん、術後(状態、鎮痛)のこともきちんとカバーできる。
(4)術者をコントロールするのがうまい
(5)術前評価がきちんとできて、負ける手術は手術前に何とかする(いろいろな意味で)
(6)自分ができることを自慢しない
(7)仕事に悲壮感がない
(8)新しい技術や考え方を勉強し、常に実践できている
(9)状況に応じて対応できるので、道具や機器がなければないなりに行える
(10)外科系の医師や看護師、コメディカルからの信頼が厚い
時に、すごいことに気づく患者がいるが、当然のことのようにふるまえる
(もしかすると、これは絵になるかも)
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